貯蓄額を平均寿命から決めてはいけない理由
貯蓄額を平均寿命から決めてはいけない理由は、以下の2点です。
●現時点の平均寿命=自分の寿命ではない
●平均寿命は年々、延伸している
「平均寿命」は年々伸びていて、今後も医療の進歩によってさらに延びることを考慮すべきという点は同意です。
また自分の年齢の平均余命でも考えるべきですね。
2022年時点の平均寿命は男性が81.05歳、女性が87.09歳ですが、各年齢の平均余命は「そこまで生き残った人」なので、少し長くなります。
コロナ禍で平均寿命は縮んだ
ただし令和4年の簡易生命表の平均寿命は、コロナ禍の影響で前年より男性0.42年・女性0.49年縮まりました。
新型コロナのようなパンデミックを引き起こす感染症のみならず、大地震の災害も平均寿命を縮めます。(東日本大震災の影響で平成23年簡易生命表でも縮んだ)
そもそも、「自分は平均寿命付近まで生きる可能性が高い」と考える方が危険ではないかと。
「平均寿命=自分の寿命ではない」という言葉は「自分はいつ死ぬかわからない」という意味で私は受け止めました。
「老後2000万円問題」は95歳まで生きる想定
いわゆる「老後2000万円問題」の試算は、「夫65歳・妻60歳の無職夫婦世帯は、老後の30年間で約2000万円が不足する」というもの。
夫95歳・妻90歳まで生きる想定での試算なんですよね。妻90歳はともかく夫95歳はかなり少ないケース。
夫が先立った場合に、残された妻の生活も家計の赤字が続く可能性はありますが。
いずれにせよ、将来平均寿命が延びることを想定し、現在の平均寿命よりもかなり長めに取った想定での試算だったということ。
平均に振り回されてはいけない
平均寿命(余命)が自分の寿命(余命)ではないし、平均支出額が自分の(将来の)支出でもありません。
寿命の方はコントロールしにくいですが、支出の方は自分でコントロールできる範囲が大きい。
長生きを金銭的リスクと捉えるのであれば、貯蓄と平行して支出のコントロールに力を入れた方がいいでしょう。
わざわざ世間の平均通りに支出する必要はないので。