医師がよく見かける健康キーワードを検証
「商売のにおいが少しでもするような科学的データを目にしたり耳にした場合、理論上は筋が通っているようでも、〈ちょっと怪しい〉と疑ってかかることが、“エセ科学”を駆使した悪徳商法にだまされない唯一の防衛策です」
今は医薬品的な効果効能を標ぼうするような表示は薬機法違反に問われるため、医薬品以外で効果効能をうたっていればその時点で「アヤシイ」と疑うのがいいでしょう。
医薬品ではないけれど効果がある、という健康食品であるとしても、今は「保健機能食品」があるので、この認可を取らずに効果効能をうたうのは疑っていい。
逆に漢方薬などは医薬品として認可されているので効果効能をうたってもいいですが、確実に効くかどうかは人によるから難しい。
「保健機能食品」については医薬品ほど劇的な効果を期待しないほうがいいでしょうね。
健康食品や漢方薬を感じる人は2割?
世間の人は、騙されかねないほど健康関連商品を気にかけているのかと思いきや、そうではないようです。
厚生労働省の「令和3年度 健康実態調査結果の報告(pdf)」によると、効果があると思われるサプリメント・健康食品・漢方薬が「ある」というのは18.8%しかいないという結果になっています。
漢方薬まで入れても少ないと感じます。
もちろん全ての漢方薬が全ての人に効くわけじゃないので、効果があると感じるような経験がないし、そもそも選択肢に入れてないのでしょうね。
私は葛根湯常備して悪寒でもあったらすぐに飲むような人間なのでこの18.8%側ですけれど。
ちなみに令和4年の調査ではサプリメント・健康食品と漢方薬を分けていて、サプリメント・健康食品の効果が「ある」と答えた人は16.3%。
この16.3%(男性13.8%、女性18.5%)の人は、アヤシイ健康情報に気をつけたほうがいい人かもしれませんね。
3割以上の人がサプリメントを摂取
一方、同じ厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査報告」によると、サプリメントのような健康食品を摂取している人は3割以上います。
効果がないと思いながらサプリメントを摂取している人が1~2割いるのでしょうか?
どっちの調査を信じていいのかわからなくなりますね。
いずれにせよ、高いから効果があるというものではないし(逆に劇的な効果があるなら医薬品指定されてしまう)、認可もないのに効果効能をうたった商品は疑ってかかるのがいいでしょう。