エンゲル係数の上昇が続く
義務教育で習う数少ない経済指標の一つで、消費支出に占める飲食費のパーセンテージを示した「エンゲル係数」ですが、最近上昇しています。
貧困化という要素もあれば、趣味として食事を楽しんだり、「インスタ映え」のために高くて見栄えのいい外食をする場合もあり、どう捉えていいのやら。
2014年以降は消費増税の影響や円安による輸入品価格の上昇もあります。最近では外食産業が人手不足から値上げが増えている影響もあるかもしれません。
これらの影響は生活が苦しくなっているというデータになりますが。
ケータイ代のため食費を削っている?
記事では、「ネット、携帯電話のために食費を削った」という仮説を立てて持論を展開しています。
「若者の○○離れ」と呼ばれる過去に流行した娯楽や嗜好品から離れた最大の影響として、ネット・携帯(スマホ)にお金を使うようになったことと言われています。
ネット・携帯(スマホ)のため食費まで削ったのか、単に外食を中心にデフレの影響が大きかったのか、ちょっと疑問があります。
その仮説通りならば、2013年以降にさらに通信費が伸びているのに、エンゲル係数が上がっているの逆の動きになるからです。
ネット・携帯(スマホ)と他の娯楽は、お金だけでなく時間を奪い合う存在なので相関が強いですが、ネット・携帯(スマホ)と食費の相関はそこまで強いとは思えません。
「現代病」とまで言うとちょっと違うかな。
一方で、ネットやスマホからは食費節約の手助けになる情報やクーポンが得られるので、「ネット、携帯電話を使ってうまく食費を削れた」はあると思います。
通信費も食費も増えて減ったのは何か
結局、ここ数年は通信費と食費の比率が両方増えているわけです。
そうなると削られているのは、その他の娯楽や被服費でしょうかね。家にひきこもれば娯楽費も被服費もかからないので、巣ごもり派が増えるわけですよね。
また家呑み派が増えていて、今年10月に消費増税が行われ、食料品の軽減税率適用でさらに増えると言われています。
外の娯楽で使わない分、豪華な食材を使って家で食べたり、いい酒を買って飲んだりすれば、エンゲル係数が上がる可能性もありますが。