70歳以上の世帯の貯金・年金の平均は?
70歳以上・二人以上世帯の平均貯蓄額は2000万円超で、「老後資金2000万円問題」をクリア!
…って全く因果関係が全く逆ですよね。
70歳以上・二人以上の世帯の平均貯蓄額は2000万円以上あるから、毎月4万円以上を貯蓄から取り崩して生活してるということ。
仮に65歳から平均毎月4万円(年間50万円)を取り崩したとすると、10年後の75歳時点では500万円減っている計算になります。
250~750円減ってなお2000万円以上持っているというデータと見ると、「お金を持っているのは高齢者」と言われるのも無理はありませんね。
もちろん、2000万円を遥かに上回る額を持っている人からほぼゼロの人まで、かなり幅広い中での平均だし、中央値はもっと下のはずです。
株・投資信託はそのうち12%ほど
内訳を見ると株・投資信託は平均貯蓄額2259万円のうち株式・株式投資信託は278万円で、全体の12.3%。
定年退職で退職金をたくさんもらうと、銀行から「運用しないと増えませんよ」と投資を勧めてくるものですが、高齢者はリスクのある投資の比率はこれくらいでいいんでしょうね。
平均額から導かれた「老後資金2000万円問題」を信じるなら、投資額の平均もよく知っておくべきでしょう。
20年後の平均額は?
では20年後、私が70代になっている頃に同じ統計を取った場合、どれくらいの金額になっているでしょうか?
団塊の世代を含む今の70代ほどには退職金をもらえない世代ですから、平均額は低くなると思われます。
貯金が少ないから、毎月貯金から取り崩す額も減るはず。無い袖は振れないので、
その頃は「老後資金2000万円問題」が「老後資金1000万円問題」や「老後資金500万円問題」になっているかもしれません。
「老後資金2000万円ないと、人並みの老後生活が送れない」のような扱われ方されがちですが、悪く言えばこの先みんな貧乏(平均であって実態はピンキリ)になり、「人並みの老後生活」の水準が下がっていくということです。