大阪府在住62歳女性のケース
貯蓄額600万円、年金月8000円の62歳は、この先どうやって生活していけばいいのか?
タイトルで最初におかしいと思ったのは「年金月8000円」というところ。日本の年金制度は最低10年間は加入していないといけません。
国民年金を40年収めた時の満額が月6万5千円ほど、10年のみ収めた場合は16250円ほどになるので、「年金月8000円」はありえない数字なんですよね。
よく読むと、62歳の話だし、(年金の一部を)繰り上げ受給をして月8000円。65歳から国民年金をもらう予定らしく、合わせると月5万円になるそうで。
62歳の「年金月8000円の年金暮らし」ってミスリード誘ってますよね。将来ずっとこの年金額じゃないんだから。
さらに分譲マンション持ってて賃貸収入もあるので、資産としては貯蓄600万円だけじゃないし。
世間の多くの60~65歳の人は、年金をもらわず働いたり貯金を取り崩して生活しているわけで、「62歳の年金暮らしのリアル」はリアリティに欠けます。
「年金月8000円」は少なすぎ?
「現役時代のピーク年収は40代の頃の550万円」と言うわりには、65歳からの年金額が月5万円というのも少なすぎて、どれだけ未納期間あるのやら。
仮に「年金月8000円」が老齢厚生年金(報酬比例部分)の繰り上げ受給だとすると、30%減額されたとして本来の金額は1万1千円ほど。
よほど低い年収で働いた時期が長かったのか、あるいはサラリーマン期間が短かったのか。
さらに現在62歳(昭和36年生まれ)の女性なら、「特別支給の老齢厚生年金」を62歳からもらえるはずです。(報酬比例部分のみ)
だから繰り上げ受給の必要はありませんし、もしかしてそれと間違えてないかなー?と思いました。
現役時代の後悔は貯蓄だけ?
「若い時にもっと貯蓄すべきだった」と後悔しているとの結論になってますが、いやいや年金を未納せず、しっかり収めておくのが先だったでしょう。
年金を収めるのが苦しいほど収入が少なかったのであれば、貯蓄や投資どころでもないでしょうし。
年金の繰り上げ受給はしない方がいいし、なんなら働けるうちは働いて繰り下げ受給した方がいいだろうと。
「若い時から貯蓄・投資をしておかないと老後大変なことになるぞ」と訴えるための結論なのでしょうけど、今回も設定が特殊すぎてアレですねぇ…