FIRE成功した男が迎えた結末
私の友人には、投資や事業の成功によって数億円もの原資を手に入れ、それを元手にした株の配当金や不動産収入によって年に500~700万円ほどの収益を得て、仕事から解放され郊外の町でのんびりと暮らすことを実現した、いわゆる「FIRE」を遂げた人がいた。だれもが羨む暮らしを手に入れたはずの彼は、しかしそんな生活を半年も続けることができなかった。
半年も続けられず再び働き始めたのに、「FIRE成功」と言われるとモヤっとします。FIは成功(達成)したけど、REには失敗してる感。
無事に人生を終えるまではFIREは続くのであって、早期リタイア生活の開始時点は大きな山を超えたけどまだ道の途中ではないかと。
早期リタイアの開放感は最初の一週間だけ?
「開放感で心地よかったのは最初の1週間ほどだけ」で、1ヶ月を過ぎた頃には孤独感や疎外感を覚え始め、半年も持たずに再び仕事を始めたと。
「FIRE卒業」という言葉が話題になった頃、「開放感は最初の1週間だけ」「FIREは1ヶ月で飽きる」などと言う人がいましたが、まさにそのままの人ですね。
しっかし、1ヶ月で飽きるような人は自分が早期リタイアに向いてないとわかると思うんですよねぇ…
時間を忘れて没頭するような、趣味ややりたいことがあるかどうか。
早期リタイア後の生活が続けられるか、しっかり想像できなかったのだとすると想像力が低すぎ。
何をしたいかを考えずに「郊外の町でのんびりと暮らす」を選んだのであれば無計画にもほどがあるし、やはり想像力が足りてない。
もしもこの記事の「FIREした友人」が実は存在しないのであれば、「良かった。FIRE失敗した人はいないんだ。」と微笑むだけですけれど…
FIREこそライフワークに没頭できる
記事で言いたいのは、人間は死なないための仕事よりも、生きるための仕事が必要だと。
これを「ライスワーク(食べていくための仕事)」と「ライクワーク(好きでやる仕事)」に分けて考えることもできます。
そこにはもう一つ「ライフワーク(自分の使命だと思ってやる仕事)」もあります。
ライスワークで生活しながら趣味でライフワークに取り組む人もいます。でもFIREをすれば、お金の心配をせずにライフワークに没頭できます。
しかしながら、そのようなライフワークを持っている人は少数です。持っていない人がFIRE・早期リタイアするならその後の生活をよーく考えてからにしないといけませんね。
早期リタイア後の自己肯定感・他者貢献感・承認欲求、さらには孤独感への対応は想像してもしきれないものがありますから。