日本で広がる「小さな幸せブーム」
日本でにわかに「小さな幸せ」ブームが起きている。
近年、従業員の健康や幸福の実現を図る「ウェルビーイング経営」が脚光を浴び、「世界幸福度ランキング」における日本の順位に対する関心が高まるなど、個人レベルから社会政策レベルまで「幸福」を重視する風潮へ様変わりしている。人気のビジネス書や実用書の傾向も、お金やコミュニケーションをテーマにしつつも、大きな成功よりも小さな幸せを目指すものが目立ってきている。
「これからは物の豊かさより心の豊かさ」とよく言われていたのは、バブル期の前後あたりでしょうか?
社会的な成功、あるいは得られる金銭を尺度とする成功について書かれたビジネス書や実用書は一定数売れると同時に、そうではない幸せを説く本もあるというのはずっと変わってないような。
日本でにわかに「小さな幸せブーム」が起きているという話は、にわかには信じがたい。
ただし、起業をする人が増えないことからも、成功のために不確実でもリスク覚悟でがむしゃらに努力する、というタイプの人は減っていて、確実な小さな幸せを求める人が増えているとは言えるかもしれません。
ブームというとなんか違うだけで。
「よかった探し」で現実逃避をしてはいけない
「小さな幸せブーム」が日本で本当に起きているかどうかは別にして、「小さな幸せ」を探しすぎてそれが現実逃避になってしまうのがよくないのは事実です。
日本ではアニメ『愛少女ポリアンナ物語』で有名な、「よかった探し」知られる作品から「ポリアンナ症候群」と呼ばれているそうです。
これは小さな幸せを探す「よかった探し」の負の側面ですが、肯定的な効果として「ポリアンナ効果」もあるので、絶対的に悪いものではありません。
FIRE・早期リタイアした人が、「FIREはこんなにいいんだ」や「労働は最悪だ」と訴え過ぎると、第三者からは「よかった探し」で現実逃避していると見られているかも。
世の中には「何者にもなれない」人が大多数
ただ世の中の大多数の人は「何者にもなれない」もので、それであれば不幸を避けつつ小さな幸福を大切にすることこそが賢明な生き方になります。
だから不幸が降り掛かってくるような失政があれば、多くの人が怒りをぶつけるのではないかな。
わかりやすい例で言えば増税になりますが…