2024年度の年金支給額は2年連続プラス改定
2024年度の年金額の改定率は2.7%で、2年連続プラス改定ではありますが、マクロ経済スライド分のマイナスで物価上昇分を差し引いた実質では目減り。
上がらないよりは上がった方がいいけれど、物価高騰の幅が大きいので厳しい生活が続くわけですね。
ここで気になるのは、プラス改定により年金財政が厳しくなるのでは、という点です。
国民年金保険料も来年・再来年でアップ
流石に年金保険料も上げざるを得ないようで、2024年度と2025年度でアップするようです。
2024年の4月から16,520円→16,980円で460円(2.8%)アップ、2025年の4月からは16,980円→17,510円で530円(0.31%)アップとなっています。
物価上昇率・最低賃金上昇率に合わせた形ですかね。
年金の損益分岐点が微妙に変わる?
今後も年金保険料は改定されていくので、年金の損益分岐点について論じにくくなりそう。
ちなみに、2025年度からの17,510円とすると、40年間で約840万円を納める計算になります。
年金額を月額68,000で計算すると、124ヶ月で元を取れる計算、つまり10.5年ほど生きないと元を取れない計算になりますね。
まぁ今後もそれなりにインフレが進みつつ、年金保険料も年金支給額もアップする(同じ率とは限らない)のでしょう。
その場合は、20代に支払っていた保険料は50代で支払う保険料よりも安く、損益分岐点の計算も複雑になります。
個人がリスクを取らずともインフレに対応してくれる、年金のメリットが生きてきます。
ただマクロ経済スライドで実質目減りが続いて、じわじわと苦しくなっていく年金生活を覚悟しておいたほうがいいのでしょうね。