中高年男性の死亡率は未婚と既婚で大きな差
厚労省の『人口動態統計』を見ると、筆者くらいの中年男性の死亡率は既婚者よりも未婚者で高い。未婚の男性は、不健康な食生活になりやすいためだろう。細かい死因別の死亡者数を比較すると、この推測が確からしく思えてくる。
未婚男性の死亡年齢中央値は67.2歳で、有配偶男性の81.6歳と較べると早く死ぬ可能性が高いことはよく知られています。
「人口動態統計」で見ても、中高年男性の死亡率は未婚と既婚で大きな差があるということ。
中高年男性の全死因の合計数は、未婚者が24,624人、既婚者が28,258人と既婚者が多く見えますが、50歳未婚率を25%として考えると母数は既婚者が約3倍もいてこの数字です。
「人口動態統計」の直近の数字ですから、未婚男性の早死傾向はまだまだ続きそうです。
危険なのはタバコと糖質と塩分?
人口10万人あたりの死因別倍率で見ると、未婚者と既婚者の死亡率は、食生活の差によるのだと感じられます。
倍率が高いのは肺炎・糖尿病・高血圧性疾患・腎不全で、肺炎がタバコの影響ですかね。
残りの3つについては、糖分や塩分の摂り過ぎが原因でしょうか。腎不全の原因は糖尿病性腎症で4割近いそうですし。
血糖値と血圧値が高い人は気をつけたほうがいい、というわかりやすいデータになっていると思います。
もちろん、未婚者でひとり暮らしの場合は「助けを呼べずに亡くなる」ケースも多いので、どうしても死亡率が高くなってしまいます。
がんは食生活よりも「運」か
一方、「悪性新生物(がん)」の死亡率は1.3倍となっており、他の死因と比べると差は小さいです。
中高年世代ではがんになるリスクは低い上に、食生活の影響も出にくいのかな。やはりがんは「運」の要素が強い。
でも10万人あたりの死因数では最も多いので、最も怖いのはがんではあるわけですが…
食生活には気をつけて、後は運を天に任せるしかないですね。