日本でも台風休暇が定着する?
台風の進路予想は、スーパーコンピュータの性能が上がっているおかげで昔と比べて格段に精度が高くなっています。
被害予想までは出せませんが、公共交通機関が早めに運休予定を公表する「計画運休」であれば、それを拠り所にして会社は休みを決定できます。
警報は危険が差し迫った状態で発令されるのでそれから動いても遅いんですよね。かといって、企業が独自の判断で動けるほどの基準も持ってない。
でも電車が止まれば「列車の運行休止に伴い」というエクスキューズで駅近辺の小売業・サービス業は休みやすくなります。
都会にオフィスを構える企業も「交通機関の判断」に従う形で休みを決定するのが定着していきそうです。
政府は呼びかけしかできないけど
台風休暇について、政府が民間企業に強制力を持って指示・命令をすることはできませんから、あくまで財界と連携して呼びかけをするくらいでしょう。
災害対応にあたる公務員や電気・ガスなどのインフラ企業、ホテルなど取り残された人向けの業界など「例外」を明示する必要はあります。
でも政府にできることもあります。
「公共交通機関が止まるのわかってて出社を強制して何かあったら労災だからな」
とはっきりと言って、台風時の出退勤で生じた災害を労災認定バンバンすると宣言すればいいんです。そして労災認定した企業は公表すると、はっきり言っておく。
下請け企業に災害の危険があるのに無理強いした場合に、下請法の適用もあると宣言しておけば完璧かな。
エクスキューズがあれば、安心して休める企業も多いと思います。
2018年は潮目かもしれない
台風21号を見越して近畿のJR・私鉄が割と早目に運休を決めましたが、その後にあの暴風被害を見てそれが正解であったことを感じたと思います。
そのおかげで台風24号でも早目に運休して、首都圏ではちょっと早いと感じるくらいでした。駅でたくさんの人が立ち往生することがなかったのでアナウンスは成功していたのでしょう。
いっそ翌10月1日の午前中も「点検のため運休」と言った方が良かったかもしれませんね。電車が動くと思っていた通勤客が溢れていましたから。
早目の運休決定が定着して、公共交通機関の判断に他の企業が従えば、「台風休暇・列車運休休暇」も定着するでしょう。
そうなれば、子どもの頃は台風が来ると「休みになるかも」とワクワクしていたものですが、大人になってもワクワクできる時代の到来?
家に被害が出るかもしれない心配で、会社の休みを喜んでいる場合ではないかもしれませんけど。