派遣社員の待遇は魅力的?
首都圏の事務職の派遣だと時給1300円とかがザラにあるので、給与面だけで見れば中小企業の正社員にとって魅力的にうつるのは仕方のないことですね。
派遣社員の待遇に魅力があるのではなく、中小企業の正社員の待遇に魅力がなさすぎるってことです。
「正社員になる」ってひと括りにしていいの?
派遣社員の最大のデメリットは「不安定」だと思います。だから正社員になって「安定」を得て、さらには定期昇給やボーナスや退職金、あるいは住宅補助や交通費全額支給などがあれば言うことはありません。
が、本当にそれを得られるのは公務員やそれにぶら下がる団体、そして大企業や長期安定経営してきた中小企業くらいでしょう。
経営が厳しい中小企業、特にブラック企業の正社員よりは、大手企業に派遣される方が良いかもしれません。
でも就職関連産業では「正社員になる!」が絶対的な目標のようにしてCMを流しているので、とにかく正社員であればいい・正社員でなければダメ、と勘違いをしてしまいそうです。
ひと括りに「大学卒」と言っても、「東大卒」や「旧帝大卒」から「Fラン大卒」まで入るのと同じです。
根深い日本の正規・非正規問題
ただ、「正社員に、なる」といった謳い文句のCMが流れる原因には、根深い日本の正規・非正規問題があるのも事実です。
仕事の内容や責任から待遇に差を付けるというよりも、「非正規だから」が理由になっているんですよね。
その裏には「正規と非正規では仕事の内容も責任も違う」があるはずですが、それを明確にできずに「非正規だから」になりがち。
さらに、本来は「非正規は不安定だから」という理由で待遇に上乗せがあってもいいのに、それがされることがないんですよねぇ。
法制度的にも、長期で同じ会社に勤めていないと有給の日数が不利になりがちだったりするので、本当に根深いです。
「世界的にはアブノーマル」だと、どんどん指摘すれば変わっていくでしょうかねぇ。