アフターコロナは「年金は今すぐ受け取るべき」
「感染症の恐ろしさを中高年は実感しています。高血圧や糖尿病などの持病があれば死亡率は上昇します。どんなに注意して生活しても感染する時は感染してしまう。地震も頻発しているし、死というものがコロナ以前より身近になっています。そんな時代は年金も早くもらうに限るでしょう。一寸先は闇です」(経済評論家の倉多慎之助氏)
投資商品を売りたい会社やフィナンシャルプランナーが「ゆとりある老後には1億円必要!(年金含む)」や「老後資金2000万円必要!(年金除く)」などと煽ってきました。
しかしそれは、85歳や90歳、95歳まで生きる前提であって、人によってどうなるかわかりません。
でもみんな漠然と「平均余命以上は長生きする」と考えてしまうのでしょうね。だからこそその煽りが有効だったのだと思います。
ところが、新型コロナで「死」を意識する人も増え、長生きリスクだけを考えている場合じゃなくなりました。
高血圧や糖尿病などの持病がある人はなおさらです。
覚悟の上で繰り上げ受給もありか?
長生きリスクを考えるなら、年金は繰り下げ受給すれば老後資金の心配は少し改善されます。
「老後資金はこれだけ必要!」と煽る記事では、なぜか繰り下げ受給を考慮しない計算で煽ってたりする悪質な記事もありましたが。
ただ、新型コロナによって突然死のリスクを感じるようになったため、早死に怯えながら繰り下げ受給を待つというのは精神的によろしくない。
もしも世界がめちゃくちゃになってしまったら「悠々自適の老後」を送れるのはよっぽどのお金持ちだけですし。
予想以上に長生きしたら厳しい生活が続くのを覚悟の上で、繰り上げ受給で65歳より前から老後を楽しんでおくのも選択肢の一つかもしれませんね。
私の年金受け取り開始は貯金・健康状態と相談
私はこれまで、1~3年くらいの年金の繰り下げ受給を考えていました。
サラリーマンの経験があって厚生年金に入っていた人なら、老齢基礎年金(=国民年金)と老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給開始を別々にするのも選択肢の一つとして考えていました。
もちろん、あくまで貯金・健康状態と相談の上で、税金も考慮しつつ、場合によっては繰り上げも考えるつもりでした。長生きできない持病を患ったら、即受け取り開始です。
アフターコロナがどんな世界になるかによって、この目論見も変えなければなりませんね。
まぁセミリタイア生活を7年以上続けて、もうそこそこ老後を楽しんだつもりにはなっているので、後悔は少なくて済みそうですけど。