「日の丸ジェット」スペースジェット(旧MRJ)事業化凍結
「日の丸ジェット」ともてはやされた、三菱重工のスペースジェット(旧MRJ)の事業化凍結が決まり、その失敗要因について色々な見方が語られています。
こちらの記事では、開発が遅れてライバル機種(エンブラエル)との燃費という優位性がなくなっただけでなく、最高巡航高度や巡航速度においては劣っている点が指摘されています。
開発の遅延で追いつかれただけならまだ同じ土俵で戦えたでしょうけど、追い抜かれてしまっては勝ち目は少ないですねぇ。
それならもっと早く撤退の決断ができたのではないか、と思ってしまいますけどね。
「コロナのせいじゃない。三菱重工のおごりだ」
ここまで順調に開発が進んでいたのなら新型コロナのせいにしてもいいでしょうけど、ずっと遅れていたので原因は開発体制にあるはずです。
トップに責任があるのは当然で、ここで責任から逃げるのでは、何のために高い報酬もらってたんでしょうかねぇ。
あくまで「凍結」でまだ諦めてない、失敗はしていない、と総括を先送りしてはいけません。
国費が投入されたプロジェクトだから辞められなかったのか
私がスペースジェット(旧MRJ)に対して厳しい見方をするのは、約500億円の公費が投入された、政府主導のプロジェクトだからです。
プロジェクトに失敗は付きものですから、失敗したものは諦めるしかありません。
しかし失敗を今後に生かすためには、原因をしっかり追究しなければだたの無駄金に終わります。
まぁ公費が入ったからこそ撤退する決断ができなくなっていたのもあるのでしょうけど。新型コロナがなければ続いていたと思います。
2015年の初飛行の時に「日の丸ジェット初飛行!」と大騒ぎしたマスコミも、それに手を貸したようなものです。
プロジェクトでの「日の丸~」は、もう呪われた言葉になってしまったので、今後は使わないようにした方がいいのでは。