サラリーマンの生涯賃金は3億円?
生涯賃金とは、学校卒業から定年まので間に得られる賃金(退職金を含む)の総額のことです。かつては「会社員の生涯賃金は3億円!」といわれていました。
しかしながら、どうやら最近は状況が異なるようです。詳しく見ていきましょう。
「かつて」と言うなら、私は「サラリーマンの生涯賃金は2億円」を若い頃に聞いていた世代なので、いつの間にか「生涯賃金3億円」にアップグレードしていて驚きました。
バブルが弾けて以降、日本の賃金は伸びていないので、2億円から2億5千万円を通り越して一気に3億円まで増えているのは違和感があります。
平均年収では男性の生涯賃金は2.5億円?
日本人の生涯年収は令和元年度の調査によると436万円ですが、男女別では男性が540万円、女性が296万円です。
40年間働くとすると、平均の436万円なら約1.74億円、男性の540万円なら2.16億円。これに退職金が加わるともう少し増えますが、それでも3億円はないですねぇ。
もちろん平均なので、記事も書かれているように大手企業で終身雇用・年功序列のサラリーマンなら退職金も多くで3億円に達するのでしょう。
実際、「生涯賃金 2億円」と「生涯賃金 3億円」のどちらで検索しても、いくつもヒットしますので、両方がせめぎ合っているのだと思います。
その中間の2.5億円じゃあかんのかい!と言いたくなりますが…
今後の生涯賃金は増える?減る?
平均年収は時代とともに変化していきます。「生涯賃金」という観点でも賃金・退職金が人・企業によって増減あるでしょう。
例えば、週休3日制で給与を減らして勤務する人は単純に生涯賃金が減ります。ただし休みの日に副業で稼げば、逆に増えるかもしれません。
65歳以降もバリバリ働けば、生涯賃金はどんどん積み上がっていきますしね。
一方、早期リタイアすれば生涯賃金は低くなります。元記事に書かれているように、もう一つの軸「金融資産」が大切なわけですが。
「実りある豊かな人生」を送るためにお金は切っても切れない必要要件だけど、十分条件にはならないのが難しいところです。