日本人は圧倒的に勤勉なのに、なぜ給与が増えないのか?
なぜ日本は不景気を抜け出せないのか。今年7月、イノベーション研究の国際賞「シュンペーター賞」を受賞した早稲田大学商学学術院の清水洋教授は「高度経済成長を実現させた3つの数値が90年代以降に減少した。日本が成長を取り戻すためにはイノベーションを再び活性化させるしかない」という――。
イノベーション研究をされている方が書いた記事だけに、日本人の給与が増えない原因の結論は「イノベーション不足」。
コロナ禍においてIT化の遅れが露呈したように、この結論は正しいと思います。アメリカがIT分野のイノベーションで伸びたのとは対照的です。
ではその「イノベーション不足」の要因は何なのか?
勤勉過ぎてイノベーションに向かわなかった説
企業は競争の中で勝っていく、売上・利益を増やすためにイノベーションをしていかなければなりませんが、21世紀に入ってからは非正規雇用の労働者を増やすことで利益を増やすことに目が向いてしまいました。
最近では外国人技能実習制度を使って、低賃金の労働者を使って凌ごうと考えてるくらいですし。
アウトソーシングや非正規雇用の労働者を使うと目に見えて生産性が落ちたりすれば、結果が変わっていたかもしれません。
日本人は非正規雇用でも(それなりに)勤勉に働いてしまうから、イノベーションに向かわなかった、というのが私の考えです。
海外なら労働組合を結成して賃金アップ求めて低賃金のまま使い続けられないでしょうけど、日本は他国と比較して「従順で勤勉」だと思うので。
最低賃金アップがイノベーションのモチベーションになればいいが
10月1日から最低賃金が引き上げられました。引き上げ幅は全国平均で28円と過去最大です。
コロナ禍で苦しい企業と逆に伸びている企業に別れる中での最低賃金引き上げは悪影響も懸念されます。
これがイノベーションに向かうモチベーションになればいいのですが…