日経平均には2つのインチキ
「日経平均株価に潜む2つのインチキ」と聞いて、日銀によるETF購入分による嵩上げのことかと思いましたが、それは入っていませんでした。
当初は日経平均株価連動ETFを買っていた(後期はTOPIX連動ETFのみ)ので、日銀の保有比率が20%を超える会社もあるんですよね。
つまり、日銀がTOPIX(東証全体)よりも影響を与えているのが日経平均株価と言えます。
本当の日経平均株価は、日銀が全てのETFを手放した時の金額であって、それがバブル期の最高値を超えてこそ「本当の失われた30年が終了」となります。
まぁ日銀は売れないので、そうなる日は来ないわけですけれど。
日本経済停滞の元凶は「低欲望化」
そして「日本経済停滞の元凶は低欲望化」と、大前研一氏がずっと言っていることを結論としています。
まぁこれは間違ってもないのですが、欲望を出せない最大の原因はいわゆる「お金の若者離れ」、つまり若い人の賃金が低いせいかと。
欲望を失ったから稼ぐ意欲がなくなったのか、稼げないと諦めて欲望を失ったのか、鶏と卵のような話ですが。
欲望はメリハリをつけて個別化
「国民の失われた欲望を喚起せよ」と言っても、昔のように皆が同じものを欲しがる時代ではないですからねぇ。
流通業界や広告業界は、バレンタイン・恵方巻・ハロウィンに続くような市場を生み出すことができれば楽ではあるんですが。
でも「推し活」のように、興味の対象にはお金をかけて、それ以外は最低限(低欲望)というパターンもあります。
支出はメリハリをつけつつ、お金をかける対象は人によってバラバラという状況ですね。それすらよくわかってないメディアは「若者の〇〇離れ」とか言ってたり。
個別化している欲望を喚起するのは難しいので、政府・社会ができることと言えば、好きなことに注ぎ込める収入と時間を増やすことだけでしょう。