無自覚の「テクハラ」に注意
厚生労働省はハラスメントの概念を「①優越的な関係に基づき②業務の適正な範囲を超え③就業環境を害する行為」と示す。業務上必要な知識の有無は「優越的関係」にあたる。新入社員でもハラスメントの加害者となるリスクがあることを自覚すべきだ。
一般的に職場のハラスメントは上司から部下、先輩から後輩という 「優越的な関係」において成立するものだと思ってましたが、テクハラのように「業務上必要な知識の有無」で差があると部下からでも成立するんですね。
「業務上必要な知識がない上司」がそもそも問題というか、上司の資格ないと思ってしまいますが…
もちろん、嫌味や罵倒を含んだ言い方をするのはいけないのは当然のことだし、会社は教育・研修する義務があります。
一方、教える側のITに詳しい社員は、大体の場合「ITに詳しいから」という理由で、職場のIT関係のトラブル対応や教育を押し付けられがち。
それを業務の一つとして評価されるならいいですが、ただ時間を取られて自分の仕事の時間を削られるだけなら文句の一つも言いたくなるもの。
そうやって職場のIT雑務を押し付けられるのも「テクハラ」と言えますねぇ。
生産性を上げる行為もテクハラに?
「テクハラ」でぐぐると結構な数のテクハラ解説サイトが出てきます。
中には「パソコンが苦手で自分で操作ができない上司に対して、日報をメールで送るのがテクハラに当たることもあります。」と書いてあるサイトもありました。
私もとにかくメールで報告する人間だったので、無自覚にハラスメントをしていたのかもしれません。(記録に残す意味もありました)
でも部下が生産性を上げたくても上げられない原因になっている「パソコンが苦手で自分で操作ができない上司」ってもはや「逆テクハラ」じゃないのかと。
メールで済ませたいのにFAXを強要するような行為「ローテクハラ(ローテクノロジーハラスメント)」をもっと広めたいです。
電話が苦手な人に電話応対強要は「TELハラ」か?
一方、「電話が苦手な部下」に対して電話応対を強要するのは「TELハラ」にあたるとの話もありました。
「ITが苦手な上司」を考慮しなければいけないのなら、「電話が苦手な部下」も同様に考慮すべきでしょう。
「業務上必要な知識」という点ではどちらも同じであって、「中高年はITが苦手なのはしょうがない」などと一方だけが許されるべきではありません。
どちらも会社が業務で必要なスキルは何かを明確にして、正しく教育を行うべきですね。