トラブル続きのみずほ銀行システムは金融庁が管理へ
金融庁が業務改善命令によって、金融庁によってみずほ銀行を管理するという異例の対応が発表されました。
みずほ銀行のシステム「MINORI」は、何度も開発が延期して完成時期が見えなかったことから「IT界のサグラダ・ファミリア」と揶揄され続けてきました。
2011年から開発を開始し、当初は2016年春からシステム統合を開始する予定だったものが、最終的に統合は2018年から2019年にかけて行われましたからねぇ。
それでもよく完成したものだと思えるくらいです。投資額は3000億円から4000億円へと膨らみました。
いや、これだけトラブルが出ているのは、未だ完成していないと考えたほうがいいのかも?
金融庁が管理しても解決にはならない
金融庁が管理に入ったとして、トラブルが起きた時の対応が多少早くなることはあっても根本的な解決にはならないでしょう。
管理・運用面の改善でどうにかなるシステムではないように見えるので。
4社のSIerが入ったシステムでは、それぞれの担当の部分ことはよくわかっていても全体を見渡せる人がいないのだと思いますし。
一番いいのは1社が新しく作り直すこと。どうせ2011年に開発スタートした古いシステムなんだから、新しくしちゃえばいいんですよ。
ただしそのためには合併前の各銀行間の争いをやめて、一つにまとまらないといけません。それが一番難しいんでしょうね。
携帯電話のようにメインバンクを移転しやすくできないか?
一方、これだけトラブル続きなのに未だにみずほ銀行をメインバンクとして使っている人もたくさんいるのですよね。
それは公共料金やクレジットカードなどの引き落としの登録に手間と時間がかかるため、多少のことでは長年使ってきた銀行を変えようと思わないのでしょうね。
まぁ私も就職する際に給与振込用に作った太陽神戸三井銀行の口座を今もメインで使い続けています。
太陽神戸三井銀行はその後さくら銀行と名前を変え、住友銀行と合併して三井住友銀行になりましたが。名前が消えた太陽銀行と神戸銀行がかわいそう…
携帯電話のナンバーポータビリティ制度のように、メインバンクを切り替えやすくできる制度作れませんかね?
サービスが悪い・トラブルが多い銀行はすぐに愛想を尽かされるので、必死になって競争が起きるはず。
社内の派閥争いよりも、他行との競争をさせないと。