東京23区が1万4828人の「転出超過」
総務省統計局の28日の発表によれば、東京23区では転出者から転入者を差し引くと1万4828人で、14年以降初の転出超過となった。都全体では5433人の転入超過だったものの、2年連続で過去最少を更新した。
コロナ禍で東京への転入が減っていましたが、遂に23区も転出超過になりました。東京都全体としてはまだ転入超ですが、自然減で人口減少になったのでしょう。
進学で上京する学生が減っている影響も結構大きいのかも?
国策と言っていいレベルで「東京一極集中」を進めてきましたが、遂に曲がり角が訪れたのか、コロナ禍の一時的なもので終わるのかはまだわかりません。
首都圏集中は変わらず?
ただ、東京都内・東京23区内から転出した人がどこに行ったのかのデータを見ると、それほど遠くの地方に移住したわけではないようです。
転出先は神奈川・千葉・埼玉が多く、その中でも東京都区部への通勤圏内の比較的便利な市町村が多いですね。
テレワークを実施していても週に何度かは出社しないといけないので、毎日通勤するのはキツイけどたまにならいいレベルの距離を選ぶのでしょうか。
「東京一極集中」ではなくなってきているけど、「首都圏(東京圏)一極集中」は変わってないということですね。
東京への集中度は世界的に見ても特殊なレベルなので、多少でも分散することは危機管理の点でもいいと思いますが。
例えば、震災時の「帰宅困難者」の問題は、居住地の分散とテレワーク勤務者の増加によって対策しやすくなります。
人々の意識は変わり続けるのか?
新型コロナが落ち着いた後もテレワークが定着し、ヤフーのようにどこに住んでもOKな会社が増えると、意識の変化が起きるかもしれません。
今まで住居選びの条件の最優先に考えていた「職場に近い・通勤がしやすい」の優先度が大きく下がり、住みやすさや遊びに行きやすさの比重が上がります。
さらに通勤地獄から解放されることでも幸福度が上がりますから、福利厚生の一つとも言えますね。
従業員はテレワークを続けたいと思っていても、元に戻したい経営陣・管理職は多いので揺り戻しもありそうですが…