「五輪選手はOKでも、ビジネス客はNG」の理由
「いつになったら日本は鎖国をやめるのか? これじゃ仕事にならない」
筆者の元には、欧州在住のビジネスマンからこうした類いの質問が飛んでくる。「東京五輪の選手らは入れたのに、ビジネスだと入国できないとはどういうことなのか説明してほしい」とまで言われたこともある。
「オリンピック選手は入れるのに」の他に「サッカー・ワールドカップ予選に出場する選手は入国できるのに」といった声は、つい先日もSNSでもみかけました。
これらの特定の大会に出場する選手と、ビジネスマンの違いについて考えて(調べて)説明することはそれほど難しいことでしょうか?
確かに五輪選手やW杯予選の入国は外務省が認めた特例措置です。ただそれには「徹底した行動制限と防疫措置」を条件としています。
いわゆる「バブル方式」によって日本国内の人との接触は制限されます。今の北京五輪でも選手や報道陣がまるで囚人のように徹底的に隔離されているのと同じ。
ちなみに、海外組の代表選手と接触した国内組(Jリーグ)の代表選手は、予選を戦った後に6日間の隔離措置が取られました。
特別扱いと言われれば特別扱いですが、国内で自由に動けるわけではないのですよね。その違いは論理的に説明はできるはず。
ビジネスマンが国内で自由に動けない・取引先と接触できない、では入国する意味がありません。
問題はオミクロン株が蔓延しても続けていること
オミクロン株が流行し始めた当初なら、強力な水際対策にも意味があったり、理解されたと思います。
しかし国内でこれだけ蔓延してしまった現在も、同じ水際対策を続けることに意味があるのかというのが最大の問題のはず。
政府は2/10に、2月末までこの措置を続けると発表しているので、これには流石に不満が出てもおかしくありません。
一度決めたことを変えることを恐れてるのでしょうかねぇ。変えようとしたら「何かあったら誰が責任取るんだ!」と批判する人は出てくるでしょうし。
「日本離れ」が進んでも困る
でも、コロナ鎖国によって「日本離れ」が進むようでは困ります。
水際対策として一定の隔離期間と検査での陰性確認を行った上での入国は認めてもいいのではないかと。
検査キットが足らなくてPCR検査は結果が出るまで時間がかかっている現状ではそれどころじゃないのかもしれませんが…