老後の食費は現役世帯よりも負担大
総務省統計局が実施した「2020年家計調査報告」によると、家計支出における食費の割合は勤労世帯で26%であるのに対し、65歳以上世帯では29.3%という結果でした。一般的には、働き盛りの勤労世帯のほうが食費がかさみそうなイメージですが、実際はそうではないということが今回の結果でわかります。
「働き盛りの勤労世帯のほうが食費がかさむ」のは金額(絶対値)としてはそうかもしれません。
ただ支出全体うちの割合で見れば、勤労世帯の食費の割合が少ないのは当たり前。なぜなら子供の教育費だったり、交際費や交通費、被服費など食費以外がかかるため。
もちろん勤労世帯の方が年金生活の世帯よりも収入が多いから当然ですけどね。
むしろ65歳以上世帯は「エンゲル係数が高い=生活水準は低い」という見方もできます。現役世代と較べてもしょうがありませんけど。
食費は節約のしがいがあるけど…
消費支出のうち3割近くを占める食費ですし、老後は時間があるので自炊をしたり家庭菜園をしたりして節約のしがいがあるのは事実。
ただとにかく食費の節約をするのが良いかと言われると、それには疑問符がつきます。
栄養素、特にたんぱく質の摂取が不足している高齢者が多いため、節約するにしてもよく考えて行わないといけないからです。
高齢になると食欲が落ちたり、食べる量が減るのでしょうがないんですけどね。
最後は食事が一番の楽しみになるかもしれない
私は食費の節約よりも健康の方が大事だと思うので、歳を取ったらあまり無理な節約はしない方がいいと考えています。
それどころか高齢で足腰が悪くなり動くのが億劫になると、最後は食事くらいしか楽しみがなくなるのではないかと。
それほど量は食べれないので、少しだけ美味しいものを食べれば満足しそうですけどね。
私は年金生活を始めたなら、食費に関しての節約は今よりもずっと緩くやっていこうと考えています。