貯金2000万からのセミリタイア継続中

40代・貯金2000万円で無謀なセミリタイア生活を始めて5年以上継続中。気がつけば50代に…

お金は「使いたい時に使える」とは限らない

日本人は平均約3273万円の財産を残して亡くなる?

39mag.benesse.ne.jp

日本人は、平均約3273万円の財産を残して亡くなるそうです。人生の莫大な時間を費やして稼いだお金を使わない実態から“死ぬ時が一番お金持ち”という皮肉さえ聞かれます。

最初に日本人の遺産相続額が平均約3273万円もあるというデータが示されてちょっとビックリ。

そこでそのデータの基となるMUFG資産形成研究所の「退職前後世代が経験した資産承継に関する実態調査(pdf)」をチェックしてみたところ、調査対象が「50代・60代の男女(相続経験者 かつ 各都道府県の家計資産額以上保有者)」となっています。

この「各都道府県の家計資産額」の基準額は、、最も低い青森県で1700万円、最も高い東京都は6100万円となっており、それ以上なのだから平均が約3273万円なのも当たり前のこと。

さらにこの相続額には不動産も含んでいて、その割合は5割弱だそうです。

なので、この数字をもってして「日本人は~」と言うのは主語がデカすぎですね。

中央値は1600万円

また、平均が約3273万円なのに対し、中央値は1600万円となっています。

中央値が1600万円でそのうちの半分が不動産だとすると、金融資産としては800万円ほど。

親から遺産相続した人の回答ですから、きょうだいが何人いるかによっても変わりますが、仮に2人きょうだいで分けたとしても合わせて3200万円。

相続税の基礎控除額は「3000万円+(600万円×法定相続人の数)」ですから、これでも相続税がかからない範囲になりますね。

相続人が1人であっても、平均の約3273万円なら相続税がかかりません。

これくらいは「子どもに遺してあげたい」範囲であって、どうしても「死ぬまでに使っておきたい」ほどではないのかも。

お金は「使いたい時に使える」とは限らない

もちろん「死ぬ時が一番お金持ち」になるのはちょっともったいない気にはなりますし、お金は「使いたい時に使える」とは限らないのも事実。

周りの人や世間の話を聞いて「もっと貯めなければ」となるのは避けた方がいいでしょう。

でも「子どもに遺す」もまたお金の使い方の一つだと思います。

逆に言うと、遺す子どもがいない未婚や子どもがいない世帯は、「使いたい時に使っておく」を強く意識すべきでしょう。

物価高騰が続くご時世では、使うことに不安を感じてしまいますけどね…

サンキュ! 2025年 03月号