貯金実態調査2019
統計やアンケートはその取り方や設問の仕方によって内容は変わってきます。また、平均と中央値が乖離するので、平均だけみて騒ぐのもいけません。
金融広報中央委員会の調査における「預貯金ゼロ世帯」の数字も、設問で大きく数字が変わった事例の一つです。
ワイズローンによる『貯金実態調査2019』でも、50%以上の人が預貯金100万円以下であり、必然的に中央値も100万円を切ります。
100万円以下だと、何かあった時にいつでも使えるようにしておく人が多いと思うので、「金融資産を保有していない」に丸を付けるわけですね。
5人に1人が貯金10万円以下
この『貯金実態調査2019』で興味深いのは、半数以上いる「預貯金100万円以下」の人の詳細も出しているところです。
それによると、10万円以下が20%超え、30万円以下が30%超えという結果になっています。
このあたりが実質的な「貯金ゼロ世帯」かもしれませんね。
50代の平均預貯金額は621万円
平均預貯金額が最も多いのは50代になっているのは驚きました。60歳で退職金をもらった時点が一番多いと思ったからです。
60歳直前で辞める人もいるし、「60代」という括りではそれから年金をもらい始めるまで貯金を使う時期でもあるので平均は下がってしまうのかな。
5歳区切りや、55~65歳という区切りで見せてほしかったですね。
また、この調査に答えた人の中で、平均を大きく引き上げるお金持ちが少なかったという可能性もあります。
まぁ平均だけでなく中央値も出さないとだめだろうと思うわけですが。
老後資金2000万円ないけど大丈夫なの?
またこの数字だけで見れば、老後資金2000万円を持っている夫婦は少ないだろうと推測できます。
「老後資金2000万円必要!」が本当なら、日本は路頭に迷う高齢者が溢れているはずですが…
結局、ないならないなりで生活しているということでしょう。余裕のある生活ができているかどうかは別にして。