今の工学部学生は「定年まで会社勤め」が8割以上
(1)3分の2以上の学生は、将来的な起業・独立を想定していない
(2)大学院進学を希望する学生が過半数を占める
(3)終身雇用制度を採用する企業が45年後には現在の半分以下になると予想する学生が9割以上
(4)自身のキャリアにおいて転職を含めて会社で働き続けていると思う学生は81.3%
(5)「どんな人生を送りたいか」という問いに対するフリーコメント
(6)希望する人生を送るために重要な要素は「お金」と「時間」
アンケート対象が上位大学工学部の学生(学部2年~学部4年)とのことなので、おそらく就職はある程度の規模以上の会社に就職が見込めるのでしょう。
そういう会社でも大量に早期退職の募集がされるなどしていますが、一応の終身雇用の環境はあります。
重化学工業などの重厚長大産業や土木建築業などは1つのプロジェクトのスパンが長く、長く勤めることになりますし。
IT系を除けば起業・独立はしにくいので、まぁ当然の結果だなーという感想です。(私も上位大学かはわからないが工学部出身です)
ブームの「FIRE」希望は2.3%?
FIREブームが今の学生にまで波及して、「早期リタイアを希望」と答える学生がやたら多かったらどうしよう、と思いながら見ました。
結果としては、「45年も働かず、成功して、仕事をせずに楽しく過ごしている」と回答した2.3%の学生が「FIRE」を目論んでいると言えそうです。
しかしながら、大学院への進学を考えている人が過半数もいる中で「45年働く」という想定がそもそもおかしい。
24歳から45年働いたら69歳ですからねぇ。40年(もしくは65歳まで)でいいんですよ。働くのは65歳までにしたいと思ってる人でも「45年も働かない」と答えちゃうんだから。
若くして(少なくとも60歳未満)早期リタイアして仕事をせずに楽しく過ごす未来を考えている人は、2.3%の学生のうちのさらに一部かもしれません。
まぁ学生のうちからFIREを考えている人が多すぎるのもどうかと思います。
人生はどう転ぶかわからない
逆に実際に就職して働きだしてから、これをあと40年以上続けるのはツラいと感じてFIREを目指す人も出てくるでしょう。
「希望する人生を送るために重要な要素」の質問に対しての答えが、1位「お金」2位「時間」と答えているあたり、きっかけがあればFIREを目指しそうな人は多そう。
人生は思い通りにはいかないものですし、どう転ぶかわかりません。途中で新しい道が見えてくることもありますから。