“金持ち”と“貧乏シニア”の二極化に備える
現役から、備えておきたいリタイア後の生活。“金持ち”と“貧乏シニア”の二極化が進むなか、今からできる準備、心構えは。
金持ちシニアか貧乏シニアかは、定年時の退職金の金額、もらえる年金額、現役時代に準備した老後資金などいくつかの要素があります。
老後の支出金額が多くて年金では足らないようであれば、あっという間に貯金が底をつく可能性もありますが。
退職金は元々企業によって制度に大きな差があるし、その人の退職前の給料や役職でも違うもの。
厚生年金は厚生年金基金(3階部分)や確定給付企業年金制度がある企業(公務員共済なら職域加算)ではたくさんもらえる人もいました。
かつては、勤務した企業とその時の給与水準で金持ちシニアと貧乏シニアに分かれていたと言えますかね。
今は「自分で老後に備えて」の時代
しかし厚生年金基金や確定給付企業年金は、不景気によって予定利率で運用ができずに代行返上・廃止が増えてしまいました。
それに変わるのが確定拠出年金(401kやiDeCo)で、これは「自分で運用商品を選んで備えよ」という制度です。
運用商品の選択次第で老後の資金に差がでますから、二極化が進む原因の一つですね。もちろん自分で備える貯蓄も運用次第。
じゃぁ自分も投資でなんとかしなきゃ、と退職金で投資を始めるのは危険だと思いますが…
「年金でさほど不自由なく暮らせる」高齢者は約1割
老後の生活・公的年金についての考え方についてのアンケートにおいて、「年金でさほど不自由なく暮らせる」と答えた人は、50代は6.3%、40代は6.1%しかいないとしています。
そりゃ40代なんて将来の年金額が見えない(ねんきん定期便では見込額が書かれない)のでわかるわけがないので、当たり前のこと。
一方70代でも11.2%ですが、「ゆとりはないが、日常生活費程度はまかなえる」と答えた割合は58.6%で、合わせて約7割の人が年金だけでも最低限の生活はできている状況のようです。
年金だけで生活ができるなら(老後働かなくてもいいのなら)貧乏シニアでいい、と割り切るのも一つの考え方だと思いますけどね…