なぜやってるのかわからない「謎ビジネスマナー」がある
「礼儀1.0・礼儀2.0」という命名の良し悪しはとりあえず置いておいて…
アンケートで無駄と答えられたマナーには気になる共通点があります。
- 4位 「上司マナー」
「エレベーター順番・位置」「タクシー順番・位置」「会議の席順」 - 3位 「飲み会マナー」
「座る場所」 - 2位 「メールマナー」
「宛先の順番」
これらはいわゆる「上座・下座」問題です。順番をきっちり言えれば「マナーを熟知している」とマウンティングできるやつです。
それゆえ、マナー屋にとっても教えやすい知識の一つになっているのでしょう。マナー問題としてテレビでやっていたことがありました。
1位の「取引先マナー」には該当するものはありませんが、(重要な)取引先相手には必要なマナーです。特に公式の場では。
しかしこういうことを社内の、それも一緒に働く課長・係長レベルの相手にもやるのは生産性を下げるだけです。
これらのことをやっても何も生み出しませんし、社内でやっても契約が取れるわけでもありません。
メールの定型文は用意しておけばいい
逆に、2位の「メールマナー」の「定型文の挨拶」なんてコピペや定型句を用意しておけば済むのでどうでもいいような。
もちろん、最も良い方法は日立のように社内でのメールは時短・簡略化するための規定を作ってしまうことだと思います。
まぁこれはこれで慣れるまでは面倒なこともあるかと思いますが…
社内だけならこのように規定を作るなり、上からの命令で無駄な儀礼を廃止させようがあると思いますが、大企業は上の人間ほど忖度されることを喜んでそうだから無理かな。
虚礼廃止はしてきたはず
かつて、社内や会社間で「虚礼廃止」を行ってきました。
社員間のお中元・お歳暮・年賀状などは負担だから辞め、会社へのお中元・お歳暮も減らしていきました。ええ、昔はあったんですよ。
残っているのは年末・年始の挨拶でカレンダーを配りに来る下請け業者くらいですかねぇ。年末の忙しい時期に来られて対応するのが時間の無駄という人も多いですけど。
「上座・下座」なんてのも社内に限れば「虚礼廃止」の一言で済む話だと思います。
虚礼廃止とは「心がこもっていない意味のない儀礼をやめる」ことです。その儀礼とはまさに「謎ビジネスマナー」そのものではないでしょうか。