「日の丸液晶」に支援を続けるべきか?
経営難が続く液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)。ついに投資ファンドから金融支援を受けることで調整に入ったが、元幹部による着服や、過去の決算で不適切会計を行った疑惑があるなど、未解決の問題は山積みだ。国はいつまで「日の丸液晶」の支援を続けるのか——。
「日の丸液晶」と呼ばれるジャパンディスプレイ(JDI)は、ソニー・東芝・日立製作所の中小型液晶ディスプレイ事業を統合した会社です。
「国策企業」の成れの果て感が強いですね。支援を表明した投資会社・いちごアセットマネジメントの思惑もよくわかりません。
失敗を認めたくない官僚がとにかく先延ばしにして成功するまで続けて、さらに悪化させてるようにも見えます。
産業革新機構に続いていちごアセットマネジメントと、「日の丸投資」を続けてどうなるのやら…
「日の丸ジェット」は6度目の納入延期
一方、「日の丸ジェット」と呼ばれた三菱スペースジェット(旧MRJ)は、来年の納入に間に合わず、6度目の延期になりそうです。
まだ改良点が900点もあるそうで…あと半年では難しいでしょうねぇ。
累計6000億円以上投入してこの結果では、投資判断も失敗しているように見えます。
「日の丸」と付けるからダメなんじゃぁ…
メディアは関心を引いて応援してくれるだろうと考えて「日の丸○○」と付けたがります。政府の関係者も同じかもしれません。
でも、それがダメなんじゃないの?と思わずにはいられません。
成功体験があるから付けたくなるのかもしれませんが、もはや失敗体験の方が大きくなっています。
いや、投資に関わった人たちにとってはまだ失敗していない、「諦めたらそこで試合終了」の認識なのかな…
そんなわけで日本の失敗投資を「日の丸投資」と呼んでみました。日本の金融機関は「過剰なリスク回避」をしがちだそうですが…
でも一度投資判断をした後は、追認バイアスが強く働いて損切できなくなるのかもしれませんね。
引くに引けなくなる気持ちもよくわかりますが、そういう人は投資に向かないんでしょう。