「お前は寄生虫だ」ノルマ未達成者に罵倒
「お前は寄生虫だ」。かんぽ生命保険の不適切販売問題に関する特別調査委員会が18日公表した報告書では、営業目標(ノルマ)を達成できなかった社員へのパワハラが横行していた実態が明らかになった。成績至上主義で郵便局長が不適切行為を黙認していたほか、こうした営業手法を共有する勉強会まで開くなど、組織ぐるみと受け取られかねない実情も浮き彫りになった。
成績の良いものを高く評価するだけでいいのに、どうしてノルマを求めて、さらにノルマ未達成だと罵倒するとか…未だに時代錯誤の営業がまかり通っているんですかねぇ。
その結果、手段を選ばなくなってしまうのだからどうしようもない。
ちなみに、「ノルマ」という言葉は、第二次大戦後にシベリア抑留者が日本に伝えた言葉だそうです。
あまり良い歴史の言葉じゃないんだから、使うのは辞めたほうがいいんじゃないかと。
年賀はがきの「自爆営業」の季節
そして年末と言えば思い出すのが、年賀はがきの「自爆営業」です。これは明らかに過剰なノルマが引き起こしている自体ですね。
こういうニュースが出ると「郵政民営化の悪影響」だと言う人もいると思います。
しかし、郵政事業での不正は郵政民営化以前から既にあったそうなので、やはり日本の営業現場には根深い問題があるのではないかと。
今年の年賀はがきの発行枚数は、昨年より2%減の23億5千万枚だそうですが、ノルマを求めないのなら2割・3割くらい減らしても良かったりして…
ノルマを課すのは逆効果?
ノルマに依存すると従業員は「ノルマさえこなしておけばOK」となってしまうので逆効果という声もあります。
必要な生産量と納期が決まっていたら、それに合わせた生産ノルマは必要になると思います。
しかし、営業はそもそものノルマ設定がおかしかったり、逆にもっと売れる人のモチベーションを下げてしまう可能性も?
ノルマを設定するにしても、人口減少の中で右肩上がりで営業成績を上げていくことが困難な営業現場が多いことを念頭に置いて、現実的にやって欲しいものですね。