無観客オリンピック開催で財政が厳しい自治体
「無観客オリンピック開催で財政破綻寸前の京都市」というタイトルでは、まるでオリンピックが無観客でなければ財政に問題はなかったかのように読めますが、それは全くあたりません。
観光都市である京都市はコロナ禍による外国人観光客・国内観光客の激減を受けているのも大きな要素なのは言うまでもないわけで。
京都市の財政危機はもっと根深いところにある
コロナ禍も影響はありますが、京都市の財政問題は今に始まった話ではありません。赤字を出し続ける市営地下鉄・東西線は財政危機の大きな要因の一つです。
先日、京都市は昨年度が赤字決算になったと発表しましたが、赤字はなんと11年ぶり。つまりこれまでずっと黒字決算だったわけですが…
実態として今までずっと赤字だったのに、見かけ上黒字にしていただけだと。
京都市が財政破綻寸前なのは、無観客オリンピックはおろかコロナ禍すら関係ないくらいですね。その寿命を何年か縮めたかもしれませんが。
財政危機は京都市だけではない
元々財政基盤が脆弱になっている自治体は多く、コロナ禍によって予想以上に早く危機が迫っている自治体が増えていそう。
コロナ禍で地方移住を考える人が増えていますが、財政健全度も居住場所選定の一つの目安にした方がいいと思います。
一方、東京都の場合はオリンピックにかかった費用がチケットの売上で回収できずに大赤字になった分がこれから重くのしかかってくるでしょう。
それを国と都でどう分担して税金で補填するのかという話で大紛糾するのかなぁ?
新国立競技場は、オリンピック・パラリンピック後の運営についてまだ決まっておらず、毎年24億円の維持費が垂れ流される可能性も…
かつての国立競技場はサッカー日本代表の聖地の扱いでしたが、今の日本サッカー協会とJリーグは陸上トラックがあって見にくい国立競技場よりもピッチと客席が近い専用球技場を推し進める方針なんですよねぇ。
当初のザハ案の新国立競技場が作られていたら、毎年の維持費がもっと高かったかもしれませんが…