「本当のDX」ができなければ「みずほ」になる
デジタル化(IT化)と言うと、今の仕事をデジタル(IT)に置き換えるイメージで捉えがちだし、実際に日本ではそれが行われてきました。
極端な例で言えば、紙の伝票をデジタル化する際に必要な項目を置き換えるだけでなく、紙の伝票の見た目をそのまま入力画面にしてしまうようなケースです。
そこまで元々の紙の伝票そのままにしなくていいのに…と思ってしまいますが、やはり変化を嫌うのでしょうかね。
本当はデジタルで新しい仕組み・フォーマットを導入して、人間が合わせた方がずっと安く効率化できます。
「みずほ」はDX失敗の代名詞?
度重なるシステムトラブルを引き起こしているみずほ銀行の場合は、DX化の失敗というよりもっと根が深い。
元々システムが出来上がってる銀行同士が合併して、そのシステムを統合する際にグダグダになってしまったわけですし。
その原因には旧3銀行の派閥の主導権争いがあり、1つの銀行としてまとまらなかったことにあるので、単純なDX化の失敗とは違いますよねぇ。
銀行のようにもはやシステム・デジタルこそが業務の根幹にある業態なのに、それを理解していない経営陣の問題です。
まぁ日本を代表するITシステムの失敗事例になりましたから、広い意味ではDX失敗の代名詞と言えますが…
1からシステムを作り直した方がいい
みずほ銀行の場合、今のシステムを改修するより1からシステムを作り直した方が安く早くて安定したものができると言われています。
下手に改修したら他のところで不具合が出たりして、それを直したらまた不具合が出たりと、収拾がつかなくなりがち。
任天堂の岩田聡元社長(故人)のエピソードでも似たような話がありましたが、システム開発ではよくある話なんですよね。
みずほ銀行には、過去のしがらみを一切排したシステムを1から作り直して使う人間がそれに合わせた方がいい、という事例をぜひ作ってもらいたいです。
それでうまくいったら、システム作り直しの代名詞が「みずほ」になるかもしれません。(多分無理)