FIRE目前の「あと1年症候群」
資産が目標金額に達したらFIREするぞ!と思っていた、あるいは周りやネット上で宣言していたのに、いざ目標金額に達成しても仕事を辞める踏ん切りがつかないケースを耳にしたことがあります。
「あと1年、あと1年…」と先延ばしすることから、「あと1年症候群(ワン・モア・イヤー・シンドローム、OMY Syndrome)」と言われるそうですね。
新卒で入社してずっと働き続けてきた会社を辞めるのは相当の覚悟が必要ですし、もう戻れないと思うと不安になります。
あと1年このまま働き続ければ資産が増えてさらなる余裕ができますから、不安を減らしたいためにそうなるのはしょうがないことです。
トランプ関税で1年じゃ済まなくなりそう?
トランプ関税による株式市場の大幅下落の煽りを受けて、「あと1年」どころではなくなっている人もいそうです。
「余裕を持っておきたい」という気持ちが増大すれば、2年・3年でも済まないかも?
また目標の資産額を目前にして大幅下落でFIREが遠のいた人もいれば、3月末で早期リタイアした直後の大幅下落により、不安いっぱいの早期リタイア生活スタートになった人もいるかも…
資産減少による「FIRE卒業(サイドFIREへの転身)」を選ぶ人が増えていく可能性もありますね。
大底から回復までは何年?
トランプ関税の影響による急落では、新NISAのスタートからS&P500やオルカンで積立投資を開始した人もマイナス圏に入ってきました。
長期投資の視点に立てば、我慢の時です。ただどれくらいの期間を我慢すればいいのかというと、過去の事例では大底からの回復までに4~5年だそうで。
アメリカ政府が関税によって得た収入を景気対策のための減税に使うなどすれば、株価は戻すかもしれませんが、予想を遥かに超える悪い状況がしばらく続く可能性も否定できず。
老後資金のために新NISAを始めた人は、あと何年積み立てれば2000万円が見えてくるのかわからないまま、マイナスの投資状況でメンタル的やられないようにしないといけませんね。
投資に関するメンタル的なことだけで言えば、損切りして撤退した方がいいのかも…