国産牛肉商品券か、国産魚介類商品券か
新型コロナウイルスでの経済対策として、自民党農林部会が国産牛肉を対象にした「お肉券」構想を打ち出すと、自民党水産部会が国産魚介類を対象とした商品券構想を打ち出すとか…
こんな状況でも、とにかく自分のテリトリーの利益のために必死になる、「族議員」の鑑のような人たちですね。
まるで大喜利みたいで笑ってしまいますが。
はっきり言って、スーパーなどでは国産か国産でないかの処理が煩雑になりすぎてダメではないかと。
やはり自由に使える日本銀行券を
とにかくスピーディーに進められて、経済を回すことに主眼を置くなら日本銀行券(現金)です。
銀行振込でもよくて、配る手間が少なくて楽ちんですから。
長年議論されてきた政策の一つである「ヘリコプターマネー」を世界的に実験する日がついに来たと思うと感慨深いです。
「現金を配ると貯蓄に回るだけ」という意見も聞かれますが、今の状況ではそういう人は少数派じゃないですかねぇ。
比較的安定している人でも、確実にボーナスが減る覚悟はしているでしょうし。
現金で得られるのは「自由」
一方で、Twitterのハッシュタグ「#現金よこせ」に対して、「貰う立場のくせに」という批判も出ていたので驚きです。
自分だけが貰うのならともかく、国民一律の話なのに何を言ってるのやら。商品券か現金かの2択なら現金という話なだけですし。
補助金や税金を減らしてもらってる人たちにもっと文句言えって言いたいけど、現金は「乞食」に見えてしまうからでしょうかねぇ。
現金だとロクでもないことに使ってしまうイメージがあるのかもしれませんが、「経済を回す」という点では何でもいいんですよね。
むしろ、税金にたかろうとしているのは、「お肉券」や「お魚券」を画策している人たちの方。
それよりも、現金と引き換えに手にはいる「自由」が重要だとする小田嶋隆氏の意見が腹にストンと落ちました。
メシを食うカネにも困っている人間がパチンコや酒にカネを使ったり、風俗だのゲーセンだのになけななしの現金をつぎ込むのは、それこそが「自由」だからだ。「オレはオレの時間をオレの好きなように過ごす」という実感が欲しくて人は時に愚行に走る。商品券では自由が買えない。ここがポイントだぞ。
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2020年3月25日
なるほど、使い方は人それぞれですが、一見無駄な使い方でもそれで「自由」は感じられるわけですね。
逆に貯金をしたり、投資するのも「自由」を感じられるし、将来の「自由」を感じる行為なのかもしれません。
自分が「自由」だと感じることに広く使えるのはやっぱり現金。
そんなわけで今回は商品券なんてやらずに「現金よこせ」というゲンキンな話でした。