世界最高水準のIT利活用社会を実現する「世界最先端IT国家創造宣言」
20日(土)にやっていた『池上彰のニュース そうだったのか!!』で、「世界最先端IT国家創造宣言」について触れられていました。
「教育環境自体のIT化」「国民全体のITリテラシーの向上」「国際的にも通用・リードする実践的な高度なIT人材の育成」の3つを進めるというもので、「2020年まで」に成果を得ることを目標にしていました。
その2020年って今年なわけですよ。いやまだ半年以上あるし、年度で言えば9ヶ月もあります。
計らずも新型コロナ騒動で、日本のIT化の遅れが露呈してしまいましたが。
こういうのって総括・検証されずに忘れ去られがちですから、この際どれくらいの進捗だったのかを検証するチャンスだと思います。
気になるのは教育環境のIT化の遅れ
「国民全体のITリテラシーの向上」「高度なIT人材の育成」は数字で見えにくい部分です。
ただ、世帯別のパソコン普及率が下がっているデータが番組内でも示されていたり、テレワークをするとなって急にパソコンを買いに走る人が増えたりと、ちょっと心配にはなります。
一番気になるのはやはり「教育環境自体のIT化」で、日本はオンライン学習への切り替えがうまくできなかったのは明らかですし、学校へのIT投資も、人の配置もうまくできてないと感じました。
ITインフラは安いものを使って冗長化した方がいい
50年以上経過して老朽化している高度経済成長期に作ったインフラを、補修してなんとか使い続けているところもあります。
こういうものはまさに「一品モノ」で、新しく作り直すのはお金がかかるので、もはや大事に使っていくしかありません。
ただ、ITインフラは「一品モノ」思想はやめて、汎用パーツを組み合わせて安く作ったものを束ねて(クラスター化)冗長化したものを使ったほうがいいです。
「安かろう悪かろう」のイメージで否定する人もいるでしょうけど、きっちり冗長化しておけば一部が壊れてもシステムは動き続けます。
橋で言えば、頑丈で高い橋を1本かけるより、すぐに架替えができる安い橋を4本も5本もかけるイメージです。
橋を架ける工事はITと同様に語れませんが、ITの世界では今はそれが主流です。
こういうシステムのいいところは、互換性のある新しい機器が登場すると、部分的に置き換えていけること。
みずほ銀行のように、「一品モノ」のシステムは更新が難しくなってしまいがちなので。
今回の新型コロナで見た現実から言うと、「世界最先端IT国家」への道のりは果てしなく遠いですかね…