第3のビール増税は狙い撃ち?
ビール→発泡酒→第3ジャンルビールへと酒税が安いものへと消費者が流れて、税収が減った結果の酒税法改正と言っていいでしょうか。
第3ジャンルビールが売れたのは、メーカーは消費者の購入傾向を感じ取って競って新製品を出し、CMもバンバン打って販売した結果でもありますが。
ビールは居酒屋などの外食での消費が大きいと思われますが、新型コロナの影響でそれも減っているはずで、酒税の税収は大きく落ち込みそうですね。
第3ジャンルビールに関しては、9月中に駆け込み需要を狙ったセールで活況になって、その後は一気に下がりそう。
ビール類全体が落ち込むだけ?
ただ、ビール類全体の消費量は10年以上右肩下がりです。
最終的にビールの酒税は下がって、ビール類全体が一つの税率になりますが、それでビールが売れるかというと疑問です。
元々進んでるビール類離れがさらに進むだけかもしれません。
また、日本酒の税率は低くなり、ワインは高くなりますが、これは大きな影響を与えないのではないかと。(日本酒はじわじわと減っていくか横ばい)
これと比較すると、2倍近い第3ジャンルビールの税率の上げ方がえげつないですね…
そもそも、ビールの税率だけ他のお酒と比べても突出した状態をずーっと放置していたこともおかしいんですが。
チューハイが伸びるか、それとも酒離れが進むか
記事では「今後ストロング系チューハイだらけになるのでは」という消費者の声が紹介されています。
ビール類が落ち込む中で伸びているジャンルですし、税率アップのタイムラグがあるので少なくとも2026年までは増えそうです。
ただ、これでチューハイが伸びるとまた増税されるかもりません。
「低アルコール分の蒸留酒等に係る酒税の税率の特例(租税特別措置法第87条の2)」で「アルコール分が9度未満のもの」をまとめて同じ税率(1キロリットル当たり80000円、2026年から100000円)にしていますが、この租税特別措置法をいじってアルコール度数の境界を変えればストロング系チューハイの増税は可能です。
最近はノンアルコールビールも伸びているし、ビール類離れで終わらず酒離れが進む可能性もありますね。
ちなみに、私がよく飲んでいる梅酒(酒税法ではリキュールに分類)は、今回の税制改正で変化がないので、生活への影響はほぼゼロになると思います。