「キャッシュレス決済」の落とし穴
筆者はたびたび「おトクの罠」についてお伝えしている。消費者に向かって「トクですよ」とアピールするものには、たいていお金を浪費させるためのトラップが隠れているという意味だが、キャッシュレス決済にはこれが多い。現金とは違い、IDやアカウントで個人を紐づけられているのだから狙い撃ちもしやすいのだ。
スマホ決済のスタート時には、自社のサービスを使ってもらうために(囲い込みのために)、全額ポイント還元などの激しいキャンペーン合戦が繰り広げられました。
継続的にサービスを使ってもらうため、キャンペーンは今も続いていて、「キャンペーンまとめ」はもはや携帯や節約関連の定番コンテンツ化してますね。
キャンペーンでおトクだからと追加で残高チャージして、その決済手段を使い続けるようになれば決済会社の思うツボ。
そうやって気づかないうちにどんどんお金を使ってしまうのが「シロアリ支出」だと。
おトクなキャンペーンだけで使うならいい
これまで現金主義でやってきて、自分の手で渡すお金でいくら使ったかを、また財布に残ったお金の量・重さでいくら残っているかを把握してきた人にとっては「シロアリ支出」は本当に怖いです。
逆に言うと、スマホ決済は「おトクなキャンペーンだけで使う」が最適解なのかも。
メインで使うキャッシュレス決済は1~2個に限定して、こちらは無駄な支出をしないようにきっちりと管理し、それ以外はキャンペーンでの利用に限るとかです。
メイン決済を現金にしたい人の場合は、キャッシュレス決済はどうしても必要なネットでの買物と、キャンペーンでの利用に限るのがいいでしょう。
使い切れない端数問題はポイントで解決
1000円単位でチャージして使うスマホ決済の場合、使い切れない端数(還元でもらったポイントを含む)問題が残ります。
その端数を使い切るには、広告などを見てもらえるポイントと合わせて使うのがいいでしょう。
楽天Payやd払いは元から楽天ポイントやdポイントを使って決済できるようになっていますし、PayPayはLINEポイントからの交換を開始しています(25ポイントから)。
またnanacoやWAONについては、端数を払った上で不足分を現金で支払うことも可能なので、端数問題はありません。
スマホ決済が多すぎて減らしたい人は、こういう形で端数を使い切って一度使用を辞めるのもいいと思います。
スマホ決済で「払った意識」を持てない人は、使う決済手段を絞った方がいいですしね。