「帰省原則中止」
全国知事会が1日に都道府県境をまたぐ旅行・帰省を「原則中止・延期」と呼び掛けたことに、一夜明けた2日もSNS上では不満の声が絶えない。「大運動会で盛り上がってるくせに」「何の為に高齢者のワクチン接種を」と国民の怒りがネット上に噴出。反発の声が表面化している。
オリンピックは開催できるのに、帰省ができないのはおかしいと怒りが爆発するのはごもっとも。
ただし、「帰省原則中止」を訴えているのは47都道府県の知事で作る全国知事会であり、政府ではありません。
全国知事会が言いたいのは、東京を始めとする大都市で広まっている感染者が、旅行・帰省によって地方に広まったら大変だからやめて欲しいということ。
そう訴えるなら、3週間以上前から緊急事態宣言をしたのに感染拡大が止まっていない東京の現状について、もっとダメ出しをしてもいいかと。
「帰省とのご指摘はあたらない」
これはあくまで全国知事会の呼びかけなので、そこまで批判しなくてもと思いますが、メッセージの出し方がチグハグになっているのも否めません。
そのためか、「帰省原則中止」に対して政治家の答弁風に返す大喜利が始まっていました。
- 「強い警戒感を持って帰省に臨む」
- 「万全の感染防止対策を取って帰省する」
- 「帰省で感染拡大するエビデンスはない」
- 「帰省とのご指摘はあたらない」
- 「帰省かどうかのご質問に対して回答は差し控えさせていただく」
万全の感染防止対策を取れば政治資金パーティを開いてもいい、みたいな風潮を作っていたわけだし、政治家が何を訴えても説得力がないですね。
デルタ株の危険性を訴えるべき
政府の施策のチグハグ感は否めませんが、感染拡大が続いている中で旅行・帰省を控えて欲しいと訴えるのもわかります。
希望する高齢者へのワクチン接種はほぼ終わっているので、帰省して高齢者に感染させるリスクは少ないだろう、と言いたくなるかもしれません。
しかしデルタ株の感染力は強く、重症化はしにくいもののワクチン接種済みでも感染する事例も多く見られます。
イスラエルでは3回目のワクチン接種が開始されるなど、2回ワクチンを接種したら大丈夫と言えなくなっています。
そういう現状をもっと訴えるべきじゃないのかなぁ?
まぁしばらくはおとなしく過ごすしかないですね。