「FIRE」を目指す若者への懸念
とにかく「FIRE」するんだ、と若いうちからひたすら金融資産への投資に注ぎ込んで、人的資本に対する投資をしないのは良くないというご意見です。
投資は若いうちから始めた方がいいとは思いますが、あまりに極端に金融投資ばかりに傾倒してはもったいない。
ただ今のFIREブームは、とにかく若いうち(働き始めて)から金融投資と節約に邁進するのが正解という方向に行きそうで心配になるのはよくわかります。
何事もバランスが必要だし、いくつかの可能性を考えて行動した方がいいという意味で。
もちろん時折点検して、軌道修正も必要です。年齢によって必要なものは変化していきますしね。
「ワークライフマネーバランス」を考える時代
働き方改革から仕事と生活のバランスを考える「ワークライフバランス」という言葉が世間に広まって久しいですが、日本はまだまだです。
「FIRE」を目指す人はそれにマネーを加えた「ワークライフマネーバランス」で考えるべきなのかもしれません。
ライフを楽しむにはマネーと時間が必要。ワークは時間を失いますがマネーを得られます。
金融投資は今使えるマネーは減りますが将来のマネーを得られ、そのマネー次第でワークの必要がなくなって時間が生まれ、ケースによってはFIREになります。
ただし今使えるマネーを減らすのは、今のライフの充実度を下げることを意味するので、いかにバランスを取るか。
何を求めるか、何を重要視するかは人それぞれなので、自分にとってベストのバランスを模索するしかありません。
そのバランスは自分の置かれた状況によって変わるんですけどね。仕事が楽しくなくなることもあれば、収入が減ることもあるわけで。
「アリギリス」でいいじゃない
記事の最後はイソップ童話の『アリとキリギリス』のどちらがいいのか、という話で締めくくっています。
これに対しては「その真ん中のアリギリスでもいいじゃない」と思いました。
「アリギリス」はSMAPの曲『ブラブラさせて』(『姫ちゃんのリボン』エンディングテーマ)からの借用ですけれど。
堅実なアリこそが最も素晴らしい生き方とは全く思いませんが、キリギリスになれるほどの人間でもない。
現実はその間のどこかで生きてる人が多いでしょうしね。