「親ガチャに外れちゃったよ」
「親ガチャに外れちゃったよ」。昨今、学生たちの会話に耳を傾けていると、時折そんな声が聞こえてくるようになった。オンラインゲームで希望のアイテムを入手するための電子くじシステムを「ガチャ」という。もともとは店舗などに置いてある小型の自動販売機で、硬貨を入れてレバーを回すとカプセル入りの玩具が無作為に出てくるガチャガチャが語源である。そのシステムに自分の出生をなぞらえたのが親ガチャである。
生まれた環境が人生に大きく影響することを「親ガチャ」や「実家が太い」「人生ハードモード/イージーモード」と言っているのは、ネット掲示板でかなり前から見られました。
生まれた環境(親の年収や意識)が子どもの成績や進学・学歴と相関があるのは事実で、昔からあったこと。
教育費、特に国公立大学の学費が大きく増えたことで、それがさらに増大したことは否めません。
貸与型奨学金を借りて学費を賄うと、国公立大でも200万円の借金を背負ったところからスタートになりますしね。
コロナ禍でアルバイトができなくなるなどして、大学を中退せざるを得ない人が増えたのがその現実だと言えるでしょう。
「親ガチャ」の大当たりなら遺産相続でFIREも可能
「実家が太い」は成績・学歴だけでなく、文化的な格差にも影響します。
すべての人に見て貰いたいんだけど、実家が太いとは「これ」なんですよ。
— まっつん2 (@mazda2desu) 2018年9月16日
これが埋められない生まれからくる文化格差。https://t.co/Wxovfjphfo
もちろん親の意識があってのことで、お金があってもゲーム機を含むIT機器を遠ざける家庭もあり、大人になって苦労するケースもあります。
わりとマジで、
— 鐘の音@31kgダイエット目標まであと-16kg(15kgダイエット中) (@kanenooto7248) 2021年9月8日
・ゲームをやらせない
・スマホ、PCを触らせない
・動画を見せない
で育てられた子供、すごい苦労するんだよね。
まったくITの下地がないから、他の子供ができることが一切できない。読み書きができない並の苦労を後からする。
ゲームばっかり遊びすぎてもよくないので、正しい付き合い方を教える必要がありますわな。
さらに極端に「実家が太い」、「親ガチャ」がSSR級(いや、URやLRと言うべきか)なら、遺産相続で老後は安泰でFIREも可能だったり。
「そのまま受け入れたほうが楽に暮らせる」
「親ガチャ」は格差の固定を表した言葉であり、「努力しても報われない」という意識が広まるのは決していいことではありません。
とは言っても必死に努力して競争に勝ち抜いたりリスクを取らないといけないのならば、諦めた方が楽に生きていけます。
だからこそ「現状を変えようとするより、そのまま受け入れたほうが楽に暮らせる」という答えが増えているのでしょう。
その結果、国自体はゆっくりと衰退していくのかもしれません。