幸せになるための秘訣「ワビサビ(侘び寂び)」
世界の人々が実践している8つの「幸福の秘訣」の一つとして、日本の「ワビサビ(侘び寂び)」が挙げられています。
「侘び寂び」と言うと、茶道や俳諧、美術・園芸の世界の言葉と考えがちですが、貧粗・不足や閑寂さ・老いに対して、心の充足・奥深さを見いだす美意識ですから、まさに「幸福を見い出す秘訣」の一つですね。
貧乏で孤独な老後の中に「侘び寂び」を見い出すことが、幸福を見い出すことになるはず。
「侘しい」も「寂しい」もネガティブワード
「侘び寂び」の「侘=侘しい」も「寂=寂しい」も、元来ネガティブなワードです。
特に「侘しい」は「悲しい・心細い・寂しい・貧しくてあわれ・みすぼらしい」といった様子を表します。
ネガティブなものをポジティブに転換したのは、禅の影響が大きかったのが一つでしょうか。
権力者やお金持ちまでが茶道では侘び寂びを求めたのは、お金持ちの道楽だったのかもしれませんが。
完璧を求めず、ありのままを受け止める
ただ、「侘び寂び」を言葉から理解しようとするのはやめた方がいいかもしれません。「侘び・寂び」それぞれの本来の言葉の意味とは全く違うものですし。
日常のどんなものにでも、儚さ・不完全さがあり、そこに美しさが見い出せる。それで人の充足感を得られればいい。
貧乏で孤独な老後は、侘びしくて儚い人生のラストですが、ありのままを受け止めようと私は思っています。
「侘び寂び」とは全く逆の、マウントしてくる相手に対しては「君もいつか侘び寂びがわかるようになるよ」と心の中でつぶやいておけばいいかな。