60歳おひとりさま、貯蓄が「600万円」しかありません
老後の生活を年金だけで送ることができるのか、不安に思う人は多いでしょう。年金だけでは生活が厳しく、仕事を続けたり貯蓄を切り崩したりしながら生活している人も少なくありません。
今回は、65歳単身世帯で貯蓄が600万円のケースを例に、平均余命や平均支出といったデータにもとづいて、老後のマネープランについて解説していきます。
「600万円しかない」のか、「600万円もある」のかは人それぞれ感じ方が違うでしょうけど、それはさておき。
貯蓄600万円のケースで、収入は厚生年金の平均受給月額、支出は65歳以上の単身無職世帯の消費支出額による試算をしています。
もらえる年金額がわからない30代・40代ならともかく、60歳になったら年金額はもう確定したようなもの。
その予定年金額と60歳時点の支出額を比較して、赤字のケースと黒字のケースそれぞれで考えたほうがいいでしょうに。
65歳までにできることはある
もちろん、現時点の予測が黒字であっても油断はできません。物価上昇に年金が追いつかず赤字に転落するケースも考慮すべきですから。
また60歳時点で赤字でも、今から支出をダウンサイジングして黒字化可能なケースもあるでしょう。
65歳までサラリーマンとしてガッツリ働く想定であれば、厚生年金にも加入して年金額が増えることになります。
貯蓄を毎月取り崩すべきか否か
また記事では貯蓄を毎月取り崩す想定をしていますが、実際には突発的な支出が発生するため月・年によって支出は増減するものです。
家電製品は10~20年くらいで更新が必要になりますし、特に古い持ち家で老後を送る場合は、修繕にお金がかかります。
おひとりさまで親が建てた実家で老後を送る人は一定数いますからねぇ。私もその一人ですけど。
住宅費がかからない分、毎月の収支は黒字にしやすいですが、だからといって貯蓄を取り崩すほど使うのは危険で、修繕のために備えておくべきです。
平均で考えるよりも、自分のケースで想定しておかなければなりませんね。