48%が「今の生活様式に慣れてしまった」
「コロナ禍以前の生活状態に完全に戻る」と考える人は24%で、2021年12月調査の19%より増加したものの、「ある程度は戻るが、完全には戻らない」「コロナ禍と同じ生活を送り続ける」と回答した人の方が依然として多い。その理由として、「コロナ禍が完全には収束するとは思えない」といった消極的な考えよりも「今の生活様式に慣れてしまったから」という人が約50%にまで増えており、コロナ禍とは異なるニューノーマル(新常態)な生活様式が根付いてきたことが伺える。
「ある程度は戻るが、完全には戻らない」と「コロナ禍と同じ生活を送り続ける」を合わせて76%(4人に3人)。
76%の人たちにその理由を訊いたら「今の生活様式に慣れてしまった」がトップで48%という数字。
つまり全体の36%(3人に1人)が、コロナ禍の生活に慣れてしまったから、コロナ前の生活には戻らないだろうと。
また「コロナ禍完全収束後における各活動への支出意向」も、国内旅行を除く分野において半数以上の人が「コロナ前の支出には戻さない」と回答しています。
「リベンジ消費」は限定的
外食産業やイベント業界・旅行業界などコロナ禍で落ち込んだカテゴリーの人は、「リベンジ消費」を期待していたかもしれませんが、限定的と考えた方がよさそう。
外食やイベント・旅行をせず、家で過ごす時間が長い生活も慣れてしまえば悪くないものだ、となった人がかなりいると。
少なくともそれでストレスを溜めてしまい、できなかった分まで楽しもうと考えている人は少数派のようです。
老後資金2000万円は不要になる?
「老後資金2000万円問題」は、コロナ禍の2020年家計調査によると2000万円が55万円にまで縮小しています。
特別定額給付金もあり、「高齢夫婦無職世帯」の家計収支の赤字がほとんどなくなったためです。
支出が減った理由は、外食や旅行など娯楽に関する支出が減ったからと考えられます。
新型コロナが終息して支出が元通りになるなら老後資金2000万円問題が復活すると思っていましたが、家計収支の平均は下がり完全復活はなさそう。
コロナ禍で慣れた家にいる時間が長めの生活様式であれば、老後資金は2000万円もいらない。
これが広まるかというと、おそらく金融関係の人たちはまだまだ「老後資金2000万円必要!」と言い続けるでしょうけどね。