「WBCは地上波で無料放送が望ましい」
2026年に開催されるワールドベースボールクラシック(WBC)の中継について、Netflixが日本における独占配信権を取得したことが波紋を呼んでいます。
前回のように多くの人が観て盛り上がって欲しいことから、「WBCは地上波で無料放送が望ましい」との声が関係者から出ているわけですが…
地上波を観れる環境を持っている人が圧倒的に多いのは事実だから気持ちはわかりますが、この「(地上波なら)無料」という言葉にはちょっとモヤります。
地上波は無料じゃない現実
記事では「テレビの受像機さえあれば、契約や登録といった煩雑な手続きをする必要もなく」と書かれていますが、これはおかしい。
日本の法律では「テレビの受像機を設置したら、NHKとの受信契約が必要」と定められているからです。
テレビを設置した時点で受信契約という煩雑な手続きが必要なわけでして…
だから「無料」ではなく、(既に地上波を観ている人なら)「追加負担なし」が正しい。
逆に今Netflixと契約している人からすると、同様に「追加負担なし」でWBCが観れる可能性が高い。(プランがどうなるかはまだ不明)
テレビを持っていない人は追加負担が必要
今、家にテレビを置いていない人がテレビを設置したらNHK受信契約という追加負担が月々1100円必要になります。
地上波放送と同時にネット配信するだろうから、それを観ればいいとも考えられますが、もしも地上波放送がNHKのみで、配信もNHKのみがやる場合はNHKとの契約が必要になります。
これまでのサービスを統合する形で10月から開始する「NHK ONE」ですが、こちらも月々1100円です。
つまり「無料」どころではなく、Netflixの料金より高いという現実があります。
全試合民放だけの放送であれば、配信もTVer等で無料(広告あり)で観れるのでしょうけどね。
高齢者が置いてけぼりになる
NPBではNetflixに対して無料配信を働きかけるそうですが、地上波へのサブライセンスも含めてどうなるかは未定です。
高齢者世帯では、Netflixを視聴するために機器の購入が必要だったり、ネット契約が必要な人もかなりいそうですね。
そういう人を新規顧客として取り込みたい狙いはあるのでしょうけど、多くの高齢者が置いてけぼりになるのは確実かと。
ちなみに同じ2026年に行われる北中米ワールドカップの放映権はまだまとまってないので、私としてはこちらの行方が心配です。
