貯金2000万からのセミリタイア継続中

40代・貯金2000万円で無謀なセミリタイア生活を始めて5年以上継続中。気がつけば50代に…

「老後不安」は現代日本における最大のナラティブ(物語)

お金のプロが年金だけで暮らしてみた結果

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老後のお金について不安をもつ人は多い。経済コラムニストの大江英樹さんは「『老後不安』というのは、じつは現代日本における最大のナラティブ(物語)なのではないだろうかと思います。そしてその正体不明の不安があるから、『誰もがお金を増やしたい』という漠然とした空気に支配されているのではないかという気がするのです」という――。

タイトルを見て、大江夫妻の年金額はかなり多いから参考にならないんじゃないか、と思ってしまいました。

記事によると年金繰り下げしているので、本来の年金受給予定額の24万円で生活してみたらできたという話。

税・社会保険料等を引いた手取り(=消費に使えるお金)が24万円とすると、それはコロナ禍前の高齢無職夫婦世帯の消費支出額とほぼ一致します。

夫婦高齢者無職世帯の家計収支(2019年)

そしてその24万円の支出のために、年金だけでは足りないから不足分3万円以上を貯金から取り崩しているから、「老後資金2000万円必要」となったわけで。

貯金の取り崩し分を引いた20万円くらいで生活できていれば完璧だったのにねぇ…という印象です。やろうと思えばできる方たちだと思いますが。

「老後不安」は現代日本における最大のナラティブ

だた「老後不安は現代日本における最大のナラティブ(物語)」という点には同意します。

人生100年時代」「老後資金2000万円必要」などと煽ってきたのは金融機関やFPなどの「お金のプロ」たち。

老後の自分がどんな生活を送っているのか、どれだけお金が必要なのかわからないし、その時の年金財政状況もわからないから物語に頼ってしまうのもしょうがない。

せめて自分たちの親が、どのような生活状況・収支なのかを聞いてみたらいいと思いますが、意外と聞けないものかもしれませんね。

老後不安を煽りすぎた反動なのか、以前書いた「年金だけで暮らす高齢者の本が増えている」は続いています。

結果として、様々な人の生き方を知る機会が増えて良かったかも。

90歳までに使い切る お金の賢い減らし方